ブックタイトル日本結晶学会誌Vol56No1

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日本結晶学会誌Vol56No1

日本結晶学会誌56,54-69(2014)AsCA’13 Hong Kong参加記はじめに会長坂田誠皆様ご存知のように, AsCA’13は,当初バングラデシュで開催される予定でありましたが,急遽,香港で開催することになりました.このように異例な形で開催されたにもかかわらず,関係者の絶大なる努力で「AsCA’13 HongKong(7?10 December 2013)」が成功裡に無事終了したことは,日本結晶学会会長としても喜ばしく思っています.日本結晶学会としても,本学会に所属する若手研究者の育成と,「AsCA’13 Hong Kong」支援することを目的に,リガクファンド活用の一環として「日本結晶学会2013若手支援プログラム(CrSJ 2013 International Travel Award)」を実施しました.その結果, 4名の応募者があり,慎重審査の結果応募者全員を派遣することにしました.若手支援プログラムでは,研究者の育成という目的のために,会議終了後に自分の専門分野に関する会議報告書を提出して貰い,編集委員会にて査読終了後に学会誌に掲載することを採択条件にしていました.早速,会議報告書が提出されましたので,適宜会誌に掲載いたします.余談ですが,派遣した研究者全員と現地で何らかの形でお会いしましたが,やはり若者のエネルギーを直接肌で感じることができました.人数は少なかったものの,長い目で見るとこのようなプログラムは,人材育成の面では意味のあることだと強く思いました.今回の経験を基に,今後の成長に期待しています.AsCA評議員会報告大阪大学蛋白質研究所栗栖源嗣(評議員,任期2012-17)理化学研究所西堀英治(評議員,任期2012-20)高エネルギー加速器研究機構神山崇(評議員,任期2011-17)大阪大学蛋白質研究所中川敦史(評議員,任期2008-14)AsCAの評議員会は,前回会議で改正された新しいカテゴリーに従って,日本から4名の評議員が出席する初めての会議となった.今回の会議は議題が多く, AsCA2016の開催地決定やAsCA次期副会長の選挙もあり, 12月9日および10日の2回にわたって開催された.まず,ゲスト参加されたIUCr会長のG. R. Desiraju教授(インド)による挨拶が行われた.ラテンアメリカが4つめの地域連合としてIUCrに登録される見込みであることが報告され, AsCAからのより一層の発信が期待されているとのお話があった.AsCA会長のS. W. Suh教授(韓国)の挨拶の後, AsCA会計幹事のA. Vrielink教授(豪州)より,豪ドルで管理されている会計の執行状況が報告され承認された.引き続き, AsCA2013香港会議の運営状況が年会長のIanWilliams教授(香港)から報告された.バングラデシュの政情不安により,急遽開催国が変更されたにもかかわらず,約400名の参加があったとの報告がなされた. 30カ国の各参加者数は以下のとおりである.日本(97),中国(56),韓国(47),香港(46),台湾(31),豪州(30),インド(25),英国(16),米国(10),シンガポール(10),タイ(8),ドイツ(5),マレーシア(4),ロシア(4),スウェーデン(3),イタリア(2),オーストリア(1),バングラデシュ(1),デンマーク(1),フランス(1),インドネシア(1),アイルランド(1),マカオ(1),メキシコ(1),オランダ(1),パキスタン(1),ポーランド(1),ベトナム(1)引き続き, 2016年以降のAsCA会議開催地について議論がなされた.ニュージーランド,シンガポール,ベトナムの3カ国が開催に立候補していた.話し合いの結果,ニュージーランド,シンガポールは2016年の開催を譲り,それ以降の開催(AsCA2018, AsCA2019)にまわって,2016年はベトナム・ハノイで開催されることに決定した.したがって,結晶学関連の国際会議は, IUCr2014(モントリオール), AsCA2015(コルカタ), AsCA2016(ハノイ),IUCr2017(ハイデラバード)の順で開催される.この議論の過程で,慣例によりAsCA会議が開催国結晶学会との合同開催であるかどうかで区別されていたが,今後3年に2回行われる会議に区別をしないことが確認された.AsCAの参加国は,カテゴリー別にMembership Feeを支払っており,それにより地域連合の継続的な活動が可能となっている.また今回,企業会員としての参加が打診されたこともあって,カテゴリー改正に伴う会費の改訂案が示さ54日本結晶学会誌第56巻第1号(2014)